
新築のチェックは自分でもできると思っていました。でも、それで本当に大丈夫?

セルフインスペクションには限界があります。見えない施工ミスを防ぐには、プロの検査が必要です!
新築住宅のセルフインスペクション(施主自身のチェック)は重要ですが、見えない部分の施工不良を発見するのは困難です。
本記事では、セルフインスペクションの限界と、プロの第三者検査が必要な理由について解説します。
この記事を読むとわかること
- セルフインスペクションとホームインスペクションの違い
- セルフインスペクションのメリットと注意点
- ホームインスペクションでのチェックポイント
この記事の監修者


セルフインスペクションとは?その目的と実施方法

ここでは、施主がおこなうセルフインスペクションについて紹介します。
順番に見ていきましょう。
セルフインスペクションの基本的な考え方
セルフインスペクションとは、施主が新築住宅の仕上がりをチェックすることです。
以下は、セルフインスペクションでおこなう、簡単な操作で確認できる範囲対象です。
セルフインスペクションでおこなうチェック例
- 壁や床の傷
- ドアや窓の開閉
- 設備の動作
施主自身が住宅の状態を把握できるため、問題があれば引き渡し前に修正を依頼することができます。
ただし、セルフインスペクションは表面的なチェックが中心であり、基礎や構造、防水といった施工ミスを発見することは難しいのが現実です。
施主がチェックできる範囲
セルフインスペクションでは、主に「仕上がりの確認」が中心になります。
施主チェックができる範囲
- 床や壁の傷
- 建具の動作
- 水回りの漏れ
- 排水の異常
一方で、建物の耐震性や断熱性能、防水処理などの施工品質は、専門知識がないと判断できません。
そのため、見えない部分のチェックはホームインスペクションを活用することが推奨されます。
セルフインスペクションのメリットと注意点
セルフインスペクションのメリットは、施主自身が住宅の仕上がりを細かく確認できることです。
気になる点を住宅会社に伝えやすく、修正対応を依頼できます。
また、設備の操作方法を理解する機会にもなります。
しかし、見えない部分の施工不良を発見するのは困難です。
施工ミスを見落としてしまうと、引き渡し後に修繕が必要になり、余計な費用がかかる可能性もあります。
そのため、セルフインスペクションだけでなく、基礎や防水などの重要な部分は第三者検査を活用することが安心につながります。

セルフインスペクションは大切ですが、見えない部分の施工ミスには対応できません。適切に第三者検査を活用しましょう!
セルフインスペクションの限界と見落としやすいポイント

施主がおこなうセルフインスペクションは、見落としやすいミスがあります。
具体例もあわせて紹介します。
施主が気づきにくい施工ミスの具体例
セルフインスペクションでは、表面的な仕上がりは確認できますが、見落としやすい施工ミスも多く存在します。
以下は、施主が気づきにくい施工ミスの具体例です。
施主が気づきにくい施工ミスの具体例
- 基礎の配筋間違い
- 壁の内部に断熱材が適切に施工されているか
建築の専門知識を持っていないと分からなかったり、壁を開けないと分からない事例です。
これらのミスは、数年後に住宅の耐久性や快適性に影響を与えることがあります。
そのため、施主自身のチェックだけでは不十分であり、第三者の専門家による検査が必要になります。
専門知識がないと判断が難しい箇所
住宅の施工品質を適切に判断するには、建築基準や施工の知識が不可欠です。
例えば、柱や梁の接合部に使われる金物の種類や取り付け方法は、専門的な知識がないと適切かどうかを判断できません。
また、基礎の鉄筋の組み方や防水シートの施工状況なども、施工途中でなければ確認できない重要なポイントです。
こうした部分の施工不良は、後になってから問題が表面化するため、早い段階で専門家のチェックを受けることが推奨されます。
見た目では判断できない内部構造の問題
住宅の施工ミスの多くは、完成後には隠れてしまう内部構造に関連しています。
例えば、防水シートの施工不良による雨漏りや、断熱材の充填不足による冷暖房効率の低下などは、外から見ただけでは分かりません。
また、施工現場では工期短縮のために、工事状況が雑になるケースもあります。
こうした問題を未然に防ぐには、施工段階でプロのホームインスペクションを導入し、見えなくなる前にチェックすることが重要です。

セルフインスペクションでは判断が難しい施工ミスも多く存在します。見えない部分こそ、プロのチェックが必要です!
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プロのホームインスペクションとの違いとは?

ここでは、プロがおこなうホームインスペクションと施主検査との違いを紹介します。
1つずつ見ていきましょう。
第三者検査ができる専門的なチェック内容
プロのホームインスペクションでは、セルフインスペクションでは確認できない基礎、構造、防水、断熱などの重要部分を詳しくチェックします。
プロがおこなうホームインスペクションのチェック例
- 基礎工事:鉄筋の配置やかぶり厚の確認
- 上棟時:金物間違いや金物の設置の有無
- 防水工事:防水シートの施工状況
これらは、建物の耐久性や安全性に直結する部分であり、専門的な知識と経験がなければ適切に評価できません。
セルフインスペクションでは発見できない施工ミス
セルフインスペクションでは、設備の不具合や仕上げの問題は確認できますが、施工ミスの発見には限界があります。
例えば、基礎内部の配筋のミスや、防水施工の不備は発見が困難です。
また、建築現場では「見た目は問題ないが、実際には施工不良がある」ケースもあります。
これを防ぐには、施工途中のチェックを行い、隠れる前に問題を発見することが重要です。
プロの検査が施主の安心につながる理由
ホームインスペクションを導入することで、施主は住宅の品質に対する安心感を得られます。
第三者の専門家が施工状況を確認し、問題点があれば住宅会社に適切な是正を求めることが可能だからです。
また、施主が住宅の状態を正しく把握できることで、「本当に安心できる家を建てた」という納得感にもつながります。
住み始めてからの不安を減らすためにも、プロの検査を活用することが推奨されます。

プロの検査を活用することで、施工ミスのリスクを減らし、安心して新居に住むことができます!
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ホームインスペクションで確認すべき重要なポイント

ホームインスペクションでは検査時に確認すべきポイントがあります。
順番に紹介します。
基礎工事の鉄筋組のチェック
基礎工事は住宅の耐久性に直結する重要な部分ですが、コンクリートを打設してしまうと内部の施工状態は確認できません。
例えば、鉄筋の配置ミスやかぶり厚不足、補強筋の設置不備など建物の耐震性が低下する可能性があります。
ホームインスペクションでは、基礎工事時は下記のような状態を細かく確認しています。
ホームインスペクションで細かくチェックする施工事例
- 基礎鉄筋の組み方
- かぶり厚
- 補強筋の設置状況
ホームインスペクションでは、基礎鉄筋の組み方やかぶり厚、補強筋の設置状況など細かく確認します。
問題が見つかった場合は、すぐに是正を依頼できるため、完成後の補修リスクを大幅に減らせます。
上棟時の構造・金物の確認
上棟時は、柱や梁が適切に組まれているか、接合部の金物が正しく施工されているかを確認する重要なタイミングです。
構造部分の施工ミスは、建物の強度や耐震性に影響を与えるため、早期のチェックが欠かせません。
第三者検査では、設計図通りに構造材が配置されているか、耐震金物が適切に固定されているかを専門的にチェックします。
これにより、建物の安全性を確保し、施工ミスのリスクを低減できます。
外壁防水・壁断熱の施工検査
防水・断熱は、住宅の快適性や耐久性を左右する重要な要素ですが、施工後には見えなくなるため、施工段階での検査が必須です。
防水施工が不十分だと雨漏りの原因になり、断熱材の充填不足は冷暖房の効率を大きく低下させます。
ホームインスペクションでは、防水シートの施工状態やサッシ周りの防水処理、断熱材の設置状況を確認します。
適切な施工がされているかをチェックすることで、住み始めてからのトラブルを防ぐことができます。

基礎・構造・防水・断熱の施工状態をチェックすることで、長く安心して暮らせる家を手に入れることができます!
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施主が行うべき最終チェック(施主検査)

施主検査をする際に、施主がおこなうべき最終チェックについて紹介します。
1つずつ見ていきましょう。
仕上げのキズや不具合を確認する
施主検査では、住宅の完成後に仕上げの状態をチェックします。
住宅完成後におこなう施主検査のチェック例
- 壁や床の傷
- クロスの剥がれ
- 塗装のムラ
特に、仕上がりの不備がないかを重点的に確認することが重要です。
引き渡し後にこれらの不具合を発見しても、無償で修正対応してもらえないことがあるため、施主検査の際に細かくチェックし、気になる点はすべて住宅会社に伝えることが大切です。
設備の動作確認と使用方法の把握する
新築住宅には様々な設備が設置されていますが、施主検査では給湯器、エアコン、換気扇、インターホン、シャッターなどの動作確認をおこないます。
また、水回りのチェックも重要で、蛇口の水圧や排水のスムーズさ、トイレの水漏れがないかなどを確認する必要があります。
設備の使い方について住宅会社の担当者に説明を受けながら、しっかりと動作確認をしましょう。
検査漏れを防ぐためにチェックリストを活用する
施主検査を効率的に進めるためには、事前にチェックリストを用意しておくことが有効です。
例えば、次のようなポイントをリスト化しておくと、見落としを防ぐことができます。
リスト化する際に加えておきたいチェックポイント
- 外観:外壁や玄関ドアに傷がないか
- 内装:壁紙・床の傷、扉や窓の開閉
- 設備:水回り、電気設備、給湯器の動作確認
こうしたチェックリストを活用することで、必要な項目を漏れなく確認し、納得した上で引き渡しを受けることができます。
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施主検査では、仕上げのチェックと設備の動作確認を徹底しましょう。リストを活用すると、見落としを防げます!
新築住宅を守るホームインスペクションと施主検査

新築住宅の品質を守るために、ホームインスペクションと施主検査を組み合わせる良いでしょう。
順番に紹介します。
セルフインスペクションの限界を理解する
新築住宅の施主検査(セルフインスペクション)は大切ですが、施主自身の目視では確認できない施工ミスが多く存在します。
下記は、検査をする際、専門的な知識がないと判断が難しい部分の例です。
検査を専門的な知識が必要な箇所
- 基礎の鉄筋の配置やかぶり厚
- 上棟後の金物の設置状況
- 防水シートの設置状況
- 断熱材の設置状況
そのため、施主ができるのは「仕上げや設備のチェック」が中心となります。
見た目や動作確認は重要ですが、見えない部分の施工品質を保証するためには、プロによるホームインスペクションが不可欠です。
見えない部分はホームインスペクションを活用する
セルフインスペクションでは確認できない基礎・構造・防水・断熱の部分は、施工中のホームインスペクションでしっかりチェックすることが重要です。
第三者検査を導入することで、施工ミスを早期に発見でき、引き渡し後のトラブルを未然に防ぐことができます。
特に、基礎・上棟・外壁防水・壁断熱の検査を適切なタイミングで行うことで、施工品質を確保し、長く安心して住める家を実現できます。
施主検査で仕上げの最終確認を行い、安心の家づくりを
ホームインスペクションで見えない部分のチェックを行った後、施主検査では仕上げや設備の最終確認を徹底することが重要です。
以下のような事例があった場合、引き渡し後に後悔しないよう細かく確認して、住宅会社に修正依頼を出しましょう。
住宅会社に修正依頼を出す事例
- 壁や床の傷
- クロスの剥がれ
- 設備の動作確認
また、チェックリストを活用することで、重要なポイントを漏れなく確認できるため、スムーズに検査を進められます。

ホームインスペクションと施主検査を組み合わせることで、新築住宅の品質を確保し、安心して暮らせる家づくりができます!
新築住宅の品質を守るためにプロと施主のチェックを組み合わせよう

新築住宅のセルフインスペクション(施主検査)は大切ですが、施工ミスを完全に見抜くのは困難です。
特に、基礎や構造、防水、断熱といった見えない部分の施工品質は、専門知識がないと判断できません。
そのため、以下のようにプロと施主のチェックを組み合わせることが理想的です。
プロと施主のチェックの組み合わせ
- 基礎・上棟・外壁防水・壁断熱はホームインスペクションで確認する
- 仕上げや設備の動作確認は施主検査でチェックする
- チェックリストを活用し、住宅会社と円滑にやり取りする
このように、第三者の専門家による検査と施主自身の最終チェックを組み合わせることで、安心して新築住宅を引き渡しできます。

新築のセルフインスペクションだけでは不十分という理由がよく分かりました!

見えない部分はホームインスペクションでプロの力で確認し、仕上げのチェックは施主自身で行いましょう!
ホームインスペクションや家づくりに関するお悩みがあれば、まずはお気軽にお問合せください。
