
春や秋は家づくりの繁忙期って聞くけど…そんな時期でも施工ってちゃんとされるの?

繁忙期は現場が立て込む分、施工ミスが増えがち。だからこそ「確認する目」が必要なんです!
新築住宅の着工が集中する繁忙期は、住宅会社や職人が多忙となり、現場の管理や施工精度が落ちやすくなる傾向があります。
本記事では、繁忙期に起きやすい施工ミスの実態と、そのリスクを抑えるための第三者ホームインスペクションの具体的な役割を、客観的に解説します。
この記事を読むとわかること
- 繁忙期に施工ミスが増えやすい理由
- 実際に起きた繁忙期の施工トラブル
- ホームインスペクションの「繁忙期対策」としての価値
この記事の監修者


なぜ繁忙期に施工ミスが増えやすいのか?

繁忙期に住宅を建設すると、施工ミスは増えやすくなります。
ここでは、繁忙期に施工ミスが増えやすくなる理由を紹介します。
着工が集中して職人が足りなくなる
春先や秋などの繁忙期は、住宅着工が集中するため、優秀な職人のスケジュールが押さえられにくくなります。
人員不足・後期優先による施工リスク
- 経験の浅い職人が急遽、配置されることもある
- 本来は時間をかけて行う工程が急がれる
- 慣れていない職人による施工が起きやすい
結果として、施工の精度が不安定になる傾向があります。
現場監督が複数現場を兼務する
繁忙期には、1人の現場監督が3〜5棟以上を並行して担当することもあり、細かなチェックが行き届かなくなります。
現場管理・監督体制の弱点
- 毎日現場に立ち会えない
- 職人への指示が口頭や伝言に頼られる
- チェック漏れが増え、軽微なミスが蓄積する
人手不足が管理不足に直結する構造です。
工期優先で丁寧さが削られる傾向にある
多くの現場を限られた期間で回すため、どうしても「スピード重視」の空気が強まりがちです。
工期優先によるデメリット
- 一つひとつの作業確認が省略されやすい
- 次の工程を優先して見えなくなる前の確認が抜ける
- 「とりあえず進めよう」という妥協が生まれる
住宅会社としても遅れを避けたい一心で、チェックが後回しになることがあります。

繁忙期は「見落としの温床」。だからこそ、施工をきちんと確認してもらえる仕組みが重要なんです!
繁忙期に実際に起きた施工トラブル

住宅の防水や耐震、断熱などの基本性能に関わる施工ミスは、家づくりにおいて深刻な影響を及ぼします。
繁忙期に実際に起きた施工トラブルを紹介します。
防水処理の施工忘れで雨漏り発生
外壁工事の際、本来貼るべき防水シートが一部未施工のまま仕上がり、数ヶ月後の大雨で雨漏りが発生した例があります。
防水処理の施工忘れの事例
- シートが途中までしか貼られていなかった
- 現場が混み合っており、誰も気づかず次の工程へ
- 引き渡し後の発覚で、外壁を一部解体して再施工
見えなくなる前に確認できていれば、防げたトラブルです。
金物の打ち忘れで耐震性能に不安
構造金物の一部が未施工のまま壁が閉じられ、引渡し後不具合が発生し壁を剥がした所、必要な金物が設置されていなかったという事例もあります。
住宅会社も気づいていませんでした。
住宅の構造部分における施工ミス
- 筋交いと柱の接合部に金物がなかった
- 繁忙期で大工も現場監督もチェック漏れ
- 是正には一部の壁を剥がして再施工が必要に
施工図に書かれていても、確認されなければ意味がないことを物語るケースです。
断熱材のムラで冷暖房効率が低下
断熱材が雑に施工されていたため、一部の部屋だけ極端に暑く・寒くなる問題が発生しています。
吹き付けの厚みが基準に足りていませんでした。
後期優先による断熱施工不良
- 工期短縮のために施工時間を圧縮
- チェックも行われずそのままボード施工へ
- 入居後の不快感と高額な光熱費で判明
施工中の検査があれば、生活の質の低下も防げます。

繁忙期は急ぎの空気が現場を覆います。だからこそ、見落とされない体制が必要なんです!
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住宅会社の検査体制も手薄になりがち

繁忙期は、住宅会社の検査体制も手薄になりがちです。
順番にみていきましょう。
社内検査の時間が取れない
忙しい時期ほど、社内検査が書類だけの確認や立ち会いなしのチェックで済まされることが増えます。
工程検査が形だけになってしまうリスク
- 工程ごとに検査が簡略化される
- チェックリストの消化で終わることもある
- 確認不足で「そのまま進む」流れになる
見たことにする検査では、安心は得られません。
若手監督・外注監督が増える
人手が足りない時期は、経験の浅い監督や、外注の現場監督に頼るケースが増え、現場把握力にバラつきが出ます。
住宅現場の監督や検査担当者のスキル不足・現場管理力不足によるリスク
- 構造や性能に関する理解が不十分なケースも
- 施工者との信頼関係が浅く、指導力が弱い
- 間違いに気づいても是正が後回しになることも
ベテランが常に現場を見てくれるとは限らないのが、繁忙期の特徴です。
担当変更・引き継ぎミスが発生することもある
複数現場を抱える中、担当の入れ替えや兼任が続き、要望や変更点の共有がうまくできていないことがあります。
共有不足による現場トラブル
- 途中で設計内容が共有されていなかった
- 図面と現場のズレが誰も気づかないまま進行
- 引き渡し直前に発覚し、施主とトラブルに発展
伝わっていると思っていたことが、現場では伝わっていない――そんなズレが起こりやすいのも繁忙期です。

忙しい現場ほど、任せきりの危うさが出やすくなります。だからこそ、誰かが冷静に見ておく仕組みが必要なんです!
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ホームインスペクションの繁忙期対策としての価値

ここでは、ホームインスペクションが繁忙期の対策としての役割と効果について紹介します。
一つずつみていきましょう。
各工程での施工精度を中立にチェックする
繁忙期でも、ホームインスペクションが入ることで、第三者が現場に目を光らせる状態が保たれます。
ホームインスペクションの役割
- 現場の施工状況を工程ごとにチェック
- 自社チェックだけでは拾いきれないミスにも対応
- 検査対象は基礎・構造・防水・断熱など見えなくなる部分
現場の多忙さに関係なく、施工精度を確保する仕組みとして機能します。
不具合を次工程に持ち越さない
施工ミスの多くは、早期に気づけば簡単に修正できます。
しかし、次の工程に進んでしまうと、手直しが困難になります。
重要工程でのタイムリーな検査の必要性
- 外壁施工前にしか直せない防水シートの貼り忘れ
- 金物や断熱材の不備も、壁を塞ぐ前に確認が必要
- 工程ごとのチェックが、後戻りを防ぐ鍵に
その場で見て、すぐ修正ができるのは、第三者検査の大きな利点です。
忙しい現場でも確認されている緊張感を保つ
ホームインスペクションの存在が、現場に適度な緊張感と丁寧さを促す効果もあります。
第三者検査の仕組みを入れることによる現場意識の向上効果
- 「誰かが見る」という意識が、施工の精度を高める
- 現場の空気に「確認がある前提」が浸透する
- トラブルが減り、現場全体の質が上がる効果も
人が見ているというだけで、現場の動きは変わります。

繁忙期は、現場のペースに流されがち。だからこそ、立ち止まって確認する目が価値を発揮するんです!
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繁忙期に家を建てる際のチェックポイント

繁忙期に住宅建築中に施主が安心して家づくりを進めるための、検査依頼や現場チェックのポイントを紹介します。
順番にみていきましょう。
検査スケジュールを事前に押さえておく
繁忙期はホームインスペクター側も予約が取りづらくなるため、計画的に検査タイミングを確保しておくことが大切です。
第三者検査を効果的に実施するための準備・段取り
- 基礎・上棟・防水・断熱などの節目を事前に設定
- 工事日程が出た段階で検査を仮押さえ
- 住宅会社との連携もスムーズに
先回りしておくことで、慌てずしっかり確認できます。
不安な部分は写真や図面で依頼内容を明確にする
施主が不安に思っている箇所があるなら、図面と連動させて第三者に確認してもらうと、より確実にチェックできます。
その際は、チェックして欲しいポイントを具体的に伝える必要があります。
検査を依頼する際の具体的な伝え方
- 「断熱材が隙間なく工事されているか見てほしい」など具体的に伝える
- 写真での確認ポイントをお願いしておく
- 小さな疑問も現場で見る人がいれば安心できる
伝えるだけでなく、確認してくれる存在がいると納得度が違います。
完成後ではなく施工中のチェックを重視する
多くの問題は、完成後では手遅れです。
繁忙期こそ「完成前に見ておく」姿勢が重要です。
施工途中の検査の重要性
- コンクリートを流す前に鉄筋の配置を確認する。
- ボードで隠れる前に金物や断熱材を確認する
- 外壁を貼る前に防水シートやサッシ周りの施工状況を確認する。
- 完成検査よりも中間検査にこそ価値がある
完成前のチェックが、不安を残さない家づくりにつながります。

繁忙期でも落ち着いて進めるために、いつ・何を・誰が確認するかを明確にしておくと安心ですよ!
最後は「安心して引き渡しを受けられるか」

ホームインスペクションは、施工品質のバラつきを補い、施主の安心と納得を支える役割があります。
具体例を紹介します。
品質のバラつきを確認で補うという考え方
どんなに優秀な住宅会社でも、繁忙期には現場ごとに品質のばらつきが生じやすくなります。
それを確認の仕組みで補うのが賢明です。
施工品質のバラつきを抑えるためのチェック体制
- 繁忙期は「誰が担当するか」で施工精度に差が出る
- 同じ会社でも現場によって対応が異なる
- チェック体制を整えることで、品質を安定させられる
家の品質は、施工力と確認体制の両方で決まります。
自分の家が「ちゃんと作られた」という納得
細かな施工ミスが起きやすいからこそ「うちは確認できた」「ちゃんと見てもらえた」という納得が、安心につながります。
施主側の安心感と納得感の効果
- ポイントごとで施工がされていると確認できる
- 不具合があっても早期是正されていれば納得できる
- 「何がどうだったか」が記録に残るのも大きな安心材料になる
安心は「情報」から生まれます。
見た・分かった・残した、が納得感の源です。
ホームインスペクションが担う安心の裏付け
どれだけ信頼している住宅会社でも「念のための確認」は悪ではなく、むしろ安心を支える要素です。
ホームインスペクションを導入する意義
- 現場の見落としを防ぐ第三の目として機能
- 「言った・言ってない」ではなく“確認した・残した”という記録が残る
- 最後に「この家はちゃんと建てられた」と思える材料になる
繁忙期でも、納得して引き渡しを受けるための支えになります。

忙しい時期でも、丁寧に確認されていれば安心できる。ちゃんと作られたを証明するのが、検査の力なんです!
繁忙期の時期こそホームインスペクションを活用して納得の家づくりを実現しましょう

新築の繁忙期には、現場の人手不足や管理の行き届かなさから、施工ミスや確認漏れが起こりやすくなります。
だからこそ、ホームインスペクションという「第三者の目」が重要です。
図面通りに施工されたか、見えなくなる部分が丁寧に処理されているかを確認することで、忙しい時期でも納得の家づくりが実現できます。

忙しい時期に建てるからこそ、ちゃんと確認が大事なんですね。

繁忙期こそ、第三者の確認が大事。「見てもらってる」っていう安心感は大きいですよ!
ホームインスペクションや家づくりに関するお悩みがあれば、まずはお気軽にお問合せください。
