
新築だから施工ミスの心配はないと思っていたけど、本当に大丈夫なの?

実は、新築でも施工ミスは意外と多いんです!見落とされがちなチェックポイントを詳しく解説します。
「新築=完璧」と思われがちですが、実際には施工ミスが発生するケースは珍しくありません。
特に、基礎・構造・防水・断熱などの見えない部分のミスは、住み始めてから発覚することも。
本記事では、新築でよくある施工ミスの事例や、チェックすべきポイントを詳しく解説します。
この記事を読むとわかること
- 新築住宅でも起こる施工ミス
- 施工ミスが発覚したときの対処法
- 施工ミスを防ぐための方法
この記事の監修者


新築住宅でも施工ミスが起こる理由

新築住宅でも、施工ミスが起こることがあります。
施工ミスが起こる理由を順番に紹介します。
施工ミスはなぜ発生するのか?
新築住宅でも施工ミスが発生するのは、主に現場でのヒューマンエラーや、工期の短縮、コスト削減による影響が原因です。
下記は新築住宅でも施工ミスが発生する主な理由です。
新築住宅でも施工ミスが発生する理由
- 施工スケジュールがタイトで、確認作業が省略されることがある
- 現場監督や職人の経験や技術力に差があり、ミスが生じる
- 資材や作業のコスト削減が優先され、手抜き工事になるケースがある
こうした理由から、たとえ大手のハウスメーカーでも施工ミスが発生する可能性があるため、慎重なチェックが必要です。
見えない部分でのミスが危険な理由
施工ミスは、特に基礎・構造・防水・断熱などの見えない部分で発生しやすくなっています。
下記は、見えない部分で施工ミスが起こると危険な理由の事例です。
見えない部分の施工ミスが危険な理由
- 基礎のひび割れや鉄筋の不足は、耐震性に影響を与える
- 構造部分の接合ミスは、建物全体の強度を低下させる
- 防水施工の不備は、数年後の雨漏りやカビの発生につながる
完成後に目視で確認できる部分ならすぐに気付けますが、基礎や壁の内部などは、施主が直接確認できないため、見落とされがちです。
施工ミスによる具体的なトラブル事例
実際に新築住宅で発生した施工ミスには、次のような事例があります。
新築住宅で発生した施工ミスの事例
- 基礎工事のひび割れが放置され、数年後に家全体が傾いた
- 接合部の金物が適切に取り付けられておらず、地震時に構造が不安定になる
- 断熱材の充填不足が原因で、冬場に部屋が極端に寒くなる
これらの施工ミスは、引き渡し後に発覚すると補修費用が高額になるため、施工段階での確認が重要です。

施工ミスは見えない部分で発生しやすく、後から発覚すると大変です!事前にチェックすることが大切ですね。
新築でよくある施工ミスの事例

ここでは、新築住宅でよくある施工ミスの事例を紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
基礎工事の施工不良|ひび割れ・鉄筋不足
基礎工事の施工ミスは、住宅の耐震性や耐久性に大きな影響を与えます。
特に、以下のようなコンクリートのひび割れや鉄筋不足は深刻な問題です。
基礎工事の施工不良の事例
- 補強筋の忘れがあり、基礎コンクリートにひび割れが発生
- 鉄筋の間隔が設計通りでなく、構造強度に影響を与える
- 立上り鉄筋の位置の組み間違いにより、基礎を壊してやり替え。
基礎の施工ミスは、後から補修が難しいため、施工段階での厳密なチェックが不可欠です。
上棟時の構造ミス|接合部の施工不備
上棟時には、柱・梁・耐力壁などの構造が組み上がります。
この段階での施工ミスは、建物の強度や耐震性に直接影響します。
下記は、上棟時の構造ミスの事例です。
上棟時の構造ミスの事例
- 柱と梁の接合部の金物が正しく固定されていない
- 耐力壁が設計通りに配置されず、建物の歪みを招く
- 構造材の反りや歪みを放置し、仕上げに影響が出る
これらの施工ミスは、地震や台風の際に建物の安全性を大きく損なう原因となります。
防水・断熱の不備|結露や雨漏りの原因に
防水や断熱の施工不良は、見えない部分で発生しやすく、数年後に深刻な問題となることがあります。
防水・断熱の不備による起こった事例
- 防水シートの施工が甘く、雨漏りの原因になる
- 断熱材が隙間なく充填されておらず、結露が発生
- サッシや配管周りの防水処理が不完全で、水が侵入する
防水・断熱のミスは、住み始めてからでは修正が難しいため、施工中の確認が重要です。

基礎・構造・防水・断熱は、特に施工ミスが起こりやすいポイントです。完成後には見えなくなる部分だからこそ、事前のチェックが大切ですね!
あわせて読みたい
施工ミスを未然に防ぐためのチェックポイント

施工ミスを未然に防ぐためには、チェックするポイントがあります。
順番に紹介します。
基礎工事段階で確認すべきポイント
基礎工事は住宅の土台となるため、適切な施工がされているか慎重にチェックする必要があります。
基礎工事段階で確認すべきポイントは以下のとおりです。
基礎工事段階で確認すべきポイント
- 鉄筋が設計通りの本数・間隔で配置されているか
- 補強筋の忘れが無いか
- 立上り鉄筋の設置位置は図面と相違ないか
基礎の施工ミスは、後から修正が難しいため、施工中に第三者のチェックを入れることが理想的です。
上棟・構造チェックの重要性
上棟時のチェックでは、構造の強度や耐震性を確保するために、接合部や筋交い、耐力壁柱の位置の確認が重要です。
下記は、上棟・構造チェックの例です。
上棟・構造チェックの例
- ボルト、ナットにゆるみはないか
- 金物が正しく取り付けられ、強度が確保されているか
- 耐力壁や筋交いが適切に配置されているか
この段階でのミスは後の工事にも影響するため、第三者検査での確認が有効です。
断熱・防水施工時に見逃しがちな箇所
断熱・防水施工では、特にサッシ周りや接合部の処理が不十分だと、雨漏りや結露の原因になります。
断熱や防水施工時に見逃しがちな箇所は以下のとおりです。
断熱・防水施工時に見逃しがちな箇所
- 防水シートが隙間なく施工され、継ぎ目が適切に処理されているか
- 断熱材が均一に充填され、隙間がないか
- 配管周りの防水処理が適切に行われているか
これらのチェックを怠ると、住み始めてから問題が発覚し、高額な修繕費が発生する可能性があるため注意が必要です。

施工ミスを未然に防ぐには、基礎・構造・防水・断熱の各段階でのチェックが欠かせません。見えなくなる前に、しっかり確認しましょう!
施工ミスが発覚したときの対処法

施工ミスが発覚した場合、落ち着いて対応しましょう。
ひとつずつ紹介します。
施工ミスが見つかった場合の修正対応
万が一、新築住宅の施工ミスが発覚した場合は、適切な手順で修正対応を依頼することが重要です。
施工ミスが見つかった場合の修正対応
- 施工ミスの証拠を写真や動画で記録する
- 住宅会社に報告し、修正対応の方針を確認する
- 書面で修正内容やスケジュールを明確にする
感情的にならず、冷静に事実を伝え、住宅会社と話し合うことがスムーズな解決につながります。
住宅会社とのトラブルを防ぐための交渉方法
施工ミスの修正を依頼する際、住宅会社と対立せず、円滑に交渉を進めることが大切です。
住宅会社とのトラブルを防ぐための交渉方法
- 契約書や設計図をもとに、具体的な指摘をおこなう
- 住宅会社に原因の説明と修正計画を提示してもらう
- 修正内容を記録し、今後の対応を明確にする
交渉が難航する場合は、第三者機関(住宅紛争処理支援センターなど)に相談するのも一つの方法です。
【参考】公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅紛争審議会(指定住宅紛争処理機関)一覧」
引き渡し後でも対応可能な施工ミスとは?
施工ミスが引き渡し後に発覚した場合でも、保証期間内であれば修正対応が可能なケースがあります。
引き渡し後でも対応可能な施工ミスの事例
- 瑕疵担保責任(10年間)に該当する重大な欠陥
- 住宅会社のアフターサービス保証の範囲内の不具合
- 契約内容に基づき、無料で修正対応が可能な部分
ただ引き渡し後のトラブルや、その修繕までの期間はストレスを抱えることになります。
引き渡し前の施主検査や、ホームインスペクションを活用して事前に施工ミスを発見することが理想的です。

施工ミスが見つかった場合は、冷静に証拠を記録し、住宅会社と話し合いながら適切な対応を求めましょう!
ホームインスペクションで施工ミスを防ぐ方法

ホームインスペクションの活用により、施工ミスを防げます。
順番に紹介します。
第三者検査の重要性とは?
施工ミスを未然に防ぐためには、住宅会社とは利害関係のない第三者による検査が有効です。
第三者による検査が有効な理由は下記のとおりです。
第三者による検査が有効な理由
- 施工の各段階でチェックし、見えなくなる前にミスを発見
- 専門知識を持ったホームインスペクターが細かい点まで確認
- 施主が気づかない施工不良を指摘し、早期修正が可能
第三者検査を活用することで、施主が安心して家づくりを進めることができます。
ホームインスペクションでチェックできるポイント
ホームインスペクションでは、特に施工ミスが発生しやすい下記のポイントを重点的にチェックします。
施工ミスが発生しやすいポイント
- 基礎工事(鉄筋の配置・かぶり厚さ・補強筋の忘れ)
- 上棟時の構造(接合部の金物施工の有無・ビス忘れ・ボルトのゆるみ)
- 防水・断熱(防水シートの施工状況・断熱材の設置状況)
専門家のチェックを入れることで、完成後に発覚する施工不良を大幅に減らせます。
施主が検査を依頼するタイミングと注意点

ホームインスペクションは、施工段階ごとに適切なタイミングで実施することが重要です。
ホームインスペクションでおこなう施工段階ごとの検査
- 基礎コンクリート打設前(鉄筋の配置確認)
- 上棟後(構造・金物施工のチェック)
- 外壁施工前(防水処理の確認)
- 断熱材施工後(隙間や充填状態の確認)
施主自身が住宅会社に依頼しにくい場合は、契約時にホームインスペクションを組み込んでおくのが理想的です。

ホームインスペクションを活用すれば、施工ミスを防ぎ、安心して新築を迎えられます!
あわせて読みたい
新築でも施工ミスを防ぐためにできること

ここでは、新築でも施工ミスを防ぐためにできることを紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
施主自身がチェックを意識することの重要性
新築住宅の施工ミスを防ぐためには、施主自身が施工品質に関心を持ち、チェックする姿勢が大切です。
施主のチェック
- 契約前にホームインスペクションが可能か住宅会社に確認する
- 工事中に現場を訪れ、施工の進捗状況をチェックする
- 引き渡し前の施主検査で細かい部分まで確認する
施工品質への意識が高まれば、住宅会社側も慎重に施工を行うため、結果的に高品質な家づくりにつながります。
ホームインスペクションを活用するメリット
ホームインスペクションを取り入れることで、施工ミスを防ぎ、安心して新築住宅を引き渡しできる環境を整えられます。
ホームインスペクションを活用するメリット
- 基礎・構造・防水・断熱の重要な施工段階でのチェックが可能
- 専門家による診断で、見えない部分の施工不良を発見できる
- 施主と住宅会社の間で、施工品質に関するトラブルを未然に防げる
第三者検査を導入することで、より透明性の高い住宅建築が実現し、住み始めてからの安心感が向上します。
住宅会社と協力しながら目指す品質の高い家づくり
ホームインスペクションは、住宅会社と施主が対立するためのものではなく、より良い家を建てるための協力ツールです。
ホームインスペクションの活用によりできること
- 住宅会社と信頼関係を築きながら、適切な検査を実施する
- 指摘事項があれば冷静に対応し、改善を求める
- 施主・住宅会社・第三者検査機関が協力することで、高品質な家が完成する
ホームインスペクションを活用することで、施工品質の確保と施主の満足度向上が両立できるのです。

施主の意識と第三者検査の活用が、高品質な家づくりのカギとなります!
あわせて読みたい
新築住宅でも起こる施工ミスを防ぐためにチェックは必要です

新築住宅でも、基礎・構造・防水・断熱などの施工ミスは意外と多く発生するため、慎重な確認が必要です。
新築でも起こる施工ミスを防ぐ方法
- 施工ミスは、後から修正が難しいため、事前のチェックが不可欠
- 施主自身が関心を持ち、工事中に確認することで品質向上につながる
- ホームインスペクションを活用すれば、第三者の視点で施工ミスを未然に防げる
「新築だから安心」ではなく、見えない部分こそ確認が必要です。
施工ミスを防ぐために、施主としてできることを積極的に実践し、安心できる家づくりを目指しましょう。

新築なのに施工ミスがあるなんて不安だけど、防ぐ方法はあるの?

施工ミスは事前のチェックで防げます!ホームインスペクションを活用して、安心できる住まいを手に入れましょう!
ホームインスペクションや家づくりに関するお悩みがあれば、まずはお気軽にお問い合わせください。
